『What I wish I knew when I was 20』
Tina Seelig『What I wish I knew when I was 20』を読んだ。
二十代前半の頃に買って読んだ本。本棚を片付けているので、とりあえず処分する前に読み直した。作者はスタンフォード大の創造性関連のプログラムの教授とのこと。
印象としては「ざ・ポジティブ」。
本の根本にあるのは「無意識に前提としていることを疑うといいことあるかも」で、様々なエピソードを交えて
- 「このジャンルの常識」という点を列挙して裏返してみるといい
- 自分の強みと興味に合わせてゴールを設定していく
- ステレオタイプで「この仕事は自分にはできない・早い」と思わない
などを勧めている。
あまりのポジティブさにちょっと食傷気味だが、たしかに20代前半だと「社会ってこういうもの」って局所解に陥りがちだから、これくらい強烈に「常識を(上手く)疑え」とブチあげるのは有用かもしれない。この本を読んで目をキラキラさせた新入社員とやりとりするのは疲れそうだけど面白いかも。
ただ、一番印象に残ったのは「失敗履歴書を書くといい」という話題で、Seelig教授自身の失敗履歴書がなんというか「きれいに見せるための失敗談」的にまとめられているところ。一貫してポジティブなこの本らしいのだがもうちょっと自分をさらけ出すべきではないか。やはりアイロニーなくポジティブなのは苦手だ。