TIL: 世界恐慌で滅んだ世界的マッチ王
第二次世界大戦以前に不透明な金融やM&A戦略により世界的なマッチ帝国を築き、世界恐慌で全てを失った人物について知ったのでメモ
- スウェーデン富豪イーヴァル・クルーガーが一時期世界のマッチ生産の75%を握り、世界各国でマッチの独占供給権を持っていた
- その結果世界有数の資産家となり、名士として至るところ(ノーベル賞授賞式など)で特別な扱いを受けていた
- 独占権を得るために第一次世界大戦での借金に苦しむ各国政府に融資していたこと。その融資のために、より高い金利で銀行などから借りつける自転車操業をしていた
- 買収した会社の資産を担保に融資を受けるなど、九十年代に流行ったようなM&A・金融戦略をとって急激な拡大路線を続けた
- 世界大恐慌でその自転車操業的なビジネスモデルが崩壊、スウェーデン国立銀行が独自の査定をして追加融資を拒否、さらに今までの融資について討議することになり、そのためアメリカからベルリンに向かう途中でピストル自殺
- アメリカの証券業規制の多くはこのクルーガー帝国の破産による金融ショックに対する反応として成立した