最近聴いている技術ポッドキャスト
去年何回か別々のところでAeropex Aftershokzという骨伝導ヘッドセットを勧める話が出ていた:
I have a decision! Thanks to recos from @teohmato @theinedibleholk @tranchedeviee @bviswana I got the Aeropex Aftershokz (bone conductive) and LOVE them. A few comments about them: ↵ https://t.co/xpKH9gM7yL
— ShriramKrishnamurthi (@ShriramKMurthi) September 28, 2021
イアポッド的なものは試してかなり嫌なことがわかっていて、すでにbluetoothのヘッドセットを愛用していたので必要かどうかは怪しかったが、興味がてら年末に買ってみた。
結論から言うとこれはかなり良かった。普通に生活している最中にもずっとつけていられると言うことがいかに大きいかは、確かに使ってみないとわからなかったなと振り返って思う。
今のところ何が一番大きいかというと、ちょっと空いた時間にポッドキャストをさっと聴けるのだ。
と言うことで最近聴き始めたポッドキャストをあげてみる。
Signals and Threads
まずJane StreetのSignals and Threads。これは長らく書き起こされたTranscriptをずっと追っていたのだが、前述のとおりうまくポッドキャストが聴けるようになったので真っ先に聴いてみた。驚いたのはしゃべりのクオリティの高さである。特にRon Minskyがすごい。あまりにも澱みなく複雑な文を明瞭に話しているので、台本あるでしょ?と疑ってしまうレベルの高さだ。
内容は個人的にはツボすぎる。Jane Streetの企業ポッドキャストなはずなのになんだこのマニアックさは、とも思うがある意味このマニアックさを隠さないこともJane Streetにいいエンジニアを集めている一因なのか。
好きなエピソードはModular Implicits著者のLeo White回、Mirage OS作者のAnil Madhavapeddy回とAlgebraic Subtyping著者のStephen Dolan回(全員多岐に渡っていろんな話をする)
Type Theory Forall
Coq関連の研究をやっているPhD学生がメインホストのポッドキャスト。プログラミング言語理論、型理論や定理証明系システムに関する研究者や学生、実務者を呼んで話す、という形式。かなり専門的な内容になる回もあれば、プログラミング言語理論PhD学生のよもやま話でインターンシップ先はどうとか先生との付き合い方とかを座談会形式で語ったりする回もあったりして面白い。
For AllではなくてForallなのがちょっとニヤっとするポイント。
好きな回はCoq'Artの共著者であるYves Bertotのインタビュー。
Marianne Writes a Programming Language
自作プログラミング言語を作ろう!という趣旨のポッドキャスト、なのだがホストのMarianneの行動力とネットワークがすごいのでインタビューが豪華だ。第一話から"Writing an Interpreter in Go"の作者であるThorsten Ballを呼んでいたり。毎回必ずインタビューがあるのだけど、ずっとインタビューだけなのではなくてエピソードの中でMarianneのモノローグが続く部分もあったりするのもユニーク。
作ろうとしている言語もProbabilistic Programmingを導入したモデル作成DSLっぽくて面白いし、さらに「実際どういうものが作りたいのか」について結構悩んだりするのも面白い。
好きなエピソードは最終回でモジュール化を考えてる話。
Misreading Chat
アメリカ西海岸(ポッドキャスト開始時はグーグル)で働いているプログラマ二人による「計算機科学の論文を読んで解説する」というポッドキャスト。日本語!論文の内容はOS、VMやContainer、機械学習、プログラミング言語など多岐に渡っている。かなりみっちりと論文の要点だけではなく周辺の話題やホスト二人のコメントなども入っていて内容が豊富。自分の分野外の論文を眺めるときの割り切り方(Algebraic Effectsの話とか)も他の人はこうやってるのか、と参考になる。
好きな回はUnikernelsの話(まあOCamlだから・・・)
気になっているポッドキャスト
まだまだ聴き始めたばかりで、これから聴いてみたいポッドキャストがいくつかある。近いうちに手を出したい。