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「いますぐ書け、の文章法」と技術ブログポエジー

堀井憲一郎「いますぐ書け、の文章法」を読んだ。のでいますぐ書いている。

新書で短く読みやすく、ちょっとメッセージが軽い印象はあったが面白く読めた。

  • あまり頭で考えすぎずに
  • 身体性と即興性を大事に
  • 読者へのサービスだと意識を変えて
  • 今の文章力で
  • とにかく書け
  • でも推敲は大事

という話。人に読まれる文章を書く場合、重要になるのはたしかにそういうポイントだと思う。

技術ブログ界隈ではよく「ポエム」と揶揄される記事が出る。熱情がこもっていて、刺激的な言葉を連ねて、技術的には微妙な言説を含む(あるいは技術的な点には踏み込まず)、特定の言語やパラダイムフレームワークに対する過剰なまでの賛辞、あるいはディスり。関数型やReact界隈などで(あるいはOOPとか)ありがちかもしれない。

なんだかんだいって私はああいうのが好きだなあ、とひそかに思っていて、「いますぐ書け、の文章法」を読んでいて色々と思い当たる節があった。

初学者を混乱させるからいけない、真面目な技術記事を書いてもポエムの何十分の一の評価しかないと良質な記事作成のモチベーションが下がる、といった問題点もあるのは重々承知だけど、単純に読み物として面白いよね?

果たして技術記事界隈は「悪化が良貨を駆逐する」なのか「裾野は広いほうがいい」なのか。後者だと思っている私は「ポエムよ、地に満ちよ」と願っている。

なので私がたまにポエムを書いても許してください。