Arantium Maestum

プログラミング、囲碁、読書の話題

C言語と初心者プログラマ

Kindle Storeで「月刊C Magazine」(ソフトバンク)が1989年の創刊号から2006年の廃刊号まで各刊100円で売っているのを発見。創刊号から一冊ずつ購入していく予定。とりあえず89年10月号を読了。

面白かったのは、C言語の利点・欠点に関しての以下のコメント:

まったくの初心者プログラマには、おそらくお勧めできないでしょうね。注意して使わないと危険な、かなり強力な概念を表現する力をもっていますから。とくにポインタといったものがそれに当たりますが、教育用に使う言語に関してはもっと統制のとれた環境を実現するためにやれることを制限したほうがいいのかもしれません。

発言者は誰あろう、創刊特別インタビューの対象になったデニス・リッチー。まあそうだよな、自分がOS開発用にある程度つぎはぎで作った言語が教育用にいいと思えるのはすこし特殊な神経が必要だろう。しかし、89年に日本語雑誌でのインタビュー発言で言語作成者が「初心者には不向き」と明言しているというのは興味深い。

個人的にはまったく同意で、プログラマとして勉強する中で、C言語(あるいは特定のアセンブリ言語)は必ずどこかの段階で深入りするべきトピックだと思うが、最初の言語としてはかなり不適当に感じる。この点に関しては今度もっと多くの言葉を割いて書いてみたい。

それはともかく、こういう過去のコンピュータ雑誌というのは今読んでみるとなかなかに面白い。ぜひマイコンBASICマガジンあたりも電子書籍版で復刻してもらいたいものだ。